ニキビダニ症(毛包虫)
皮膚病を起こす原因は、簡単に分類すると①細菌・カビ(真菌)・寄生虫などの感染によるトラブル、②アレルギーによるトラブル、③ホルモンバランスによるトラブル、④その他の原因に分けられます。
今回は、①寄生虫(毛包虫・ニキビダニ)が原因の皮膚炎について書きます。
他院で皮膚病の治療を行っていたが、改善しなかったため当院にセカンドオピニオンで来院した症例を紹介させていただきます。
皮膚が赤くて少し痒みもあると言うことで他院に通われていました。そこではアレルギーと診断されて痒み止めを処方されていましたが、改善が認められず悪化しているので当院を受診されました。
皮膚検査では寄生虫感染(毛包虫・ニキビダニ)が判明したので、ダニの駆虫の治療を行いました。
その結果、皮膚の赤みも改善して若干薄かった被毛も生えてくるようになりました。
今回の皮膚病の原因であるニキビダニ(毛包虫)は草むらにいるマダニとは違い、市販のスポットタイプのマダニ予防薬では駆虫することができません。
また、毛穴に寄生していてとても小さいので、肉眼で見つけることはできません。そのため、皮膚検査を行って顕微鏡で調べる必要があります。