症例紹介

甲状腺機能低下症

内分泌科

皮膚病を起こす原因は、簡単に分類すると①細菌・カビ(真菌)・寄生虫などの感染によるトラブル、②アレルギーによるトラブル、③ホルモンバランスによるトラブル、④その他の原因に分けられます。

今回は③ホルモンバランス(甲状腺機能低下症)によるトラブルについて書きたいと思います。

このワンちゃんは、皮膚をとても痒がり、脱毛や赤みもあるために他院に通われていました。そこでは、痒み止めが処方されていましたが、改善が認められないために当院を受診しました。


皮膚検査ではマラセチアというカビ(真菌)が多く認められたために、このカビに対する治療を行いました。
その結果、痒みや赤みも改善しました。

また、甲状腺機能低下症というホルモンの病気であることも血液検査の結果判明したので内服でホルモン療法も行いました。
その結果、全身の毛が生えてきました。


このように、『皮膚の赤み・かゆみ・脱毛』がなかなか治らない場合には、検査を行って原因を特定して、原因に合わせた治療を行うことがとても重要です。
皮膚病がなかなか治らない場合には、病院を受診してしっかり検査を受けることをお勧めします。

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