今回は鼠径ヘルニアについて書きます。

鼠径ヘルニアとは、内股にの付け根にある鼠径管を通じてお腹の中の臓器などが飛び出している状態です。

鼠径ヘルニアは、避妊手術を受けていない中年齢のメス犬や、若齢のオス犬で良く見られます。

お腹の中から飛び出している臓器は、お腹の中の脂肪以外では、子宮や腸が含まれることがあります。腸などの血流が悪くなって壊死してしまうことがあります。

そのため、腸が飛び出している場合には早期に手術をされることをお薦めしています。

今回手術したワンちゃんは避妊手術をしていないメス犬でした。以前から鼠径ヘルニアがありましたが、その大きさが大きくなってきて、レントゲン検査で内容に腸が含まれていることがわかったために鼠径ヘルニアを整復する手術を行いました。鼠径ヘルニアを手術で整復しても、子宮蓄膿症になった場合などに鼠径ヘルニアが再発する可能性があるために今回ヘルニアの整復手術と同時に避妊手術を行いました。

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赤丸で囲んだ部分が鼠径ヘルニアです。特に左の部分が大きくなっていて、内容に腸が含まれていました。飛び出していた腸をお腹の中に戻してから、鼠径ヘルニアも整復しました。

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