症例紹介

去勢手術で予防できる【停滞精巣】について|茨城県つくば市のうめぞの動物病院

当院では子供を作る予定がない男の子には去勢手術をおすすめしています。
去勢手術の目的は、子供を作らないようにすること以外に病気の予防があげられます。
手術によって予防できる代表的な病気が、精巣腫瘍、前立腺肥大、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫です。
また、早期に行うことでマーキングの予防ができることもあります。

今回は、停滞精巣のワンちゃんの手術を行いました。


犬の場合、生後直後は精巣はまだお腹の中にあるのですが、生後1か月頃から徐々に陰嚢内に降りてくるのが正常です。
しかし、様々な原因で精巣が陰嚢内に降りずに、お腹の中や皮膚の下に残ってしまうことがあります。このような精巣を停留精巣と言います。
停留精巣では、精巣が体内に存在し高温の条件下にさらされるために、精巣腫瘍の発生率が高くなります。そのため、精巣腫瘍の予防としての去勢手術を強くおすすめしています。

写真は、お腹の中の停留精巣を摘出している場面です。
右下の糸が1つかかっている場所から陰嚢内に降りていたもう片方の正常な陰嚢を摘出しました。

通常、去勢手術はお腹を開けない手術のため日帰りです。
停留精巣の場合はお腹を少し開けて精巣を摘出するため、女の子の避妊手術と同様に1泊入院となります。
今回手術を行ったワンちゃんも、手術の翌日には元気に退院していきました。

正常な場合(精巣が両方陰嚢に降りている子)も、停留精巣がある子も、去勢手術を行うことで上記の病気の予防が可能となるため、今後子供を作る予定がない場合には手術をして病気を未然に防いであげましょう。

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