【耳科】ミミピュアで治らないパグの外耳炎治療|つくば市のうめぞの動物病院 NEW
茨城県つくば市・土浦市・牛久市・つくばみらい市・阿見町の皆様、こんにちは。
茨城県つくば市にあるうめぞの動物病院です。
今回は、なかなか治らない繰り返す外耳炎について、病気の症状や原因、治療法について解説していきます。
当院では、犬の外耳炎の治療を行っておりますので、お悩みの場合は一度ご相談ください。
【症例】
パグ、2歳、去勢オス
【これまでの経過】
1歳未満(7ヶ月)から外耳炎になってかかりつけの動物病院で外耳炎の治療をされていたようです。
ミミピュア(点耳薬)を使用すると一旦は改善するものの、1カ月後にはぶり返す症状がずっと続いていたようです。
かかりつけの動物病院では、同じ点耳薬による治療が繰り返されるだけで、右耳の外耳炎の症状が繰り返すため、セカンドオピニオンで当院を受診されました。
【診断のポイント】
外耳炎を繰り返し起こしているお耳を当院でも再検査した結果、細菌やマラセチアというカビが検出されました。
しかし、細菌やマラセチアは『外耳炎を悪化させる要因』の一つですが、『外耳炎の根本的は原因』ではありません。
『繰り返す外耳炎』の『根本的な原因』は
① アトピー
② 食物アレルギー
③ 耳ダニ
④ ホルモンバランスの崩れ(甲状腺機能低下症など)
⑤ 腫瘍などの異物
などが挙げられます。
そのため、今回のように外耳炎を繰り返し起こしている場合には、細菌や、マラセチアに対しての抗生剤や、抗真菌剤を用いた治療だけを行うのではなく、外耳炎の『根本的な原因』を見つけて、その『根本的な原因』も治療する必要があります。
また、よく他の病院でも使用されているミミピュアや、先発品であるウェルメイトに入っている抗生剤はニューキノロン系の抗生剤です。
確かに、緑膿菌といったとても強い細菌は、ニューキノロン系やゲンタマイシンといった抗生剤が効果的なことが多く、緑膿菌などが外耳炎を悪化させる要因となっている外耳炎には、当院でも使用することがあります。
また、サラっとした液状の点耳薬でしかコントロールできない外耳炎の場合には、さらっとした点耳薬であるミミピュアやウェルメイトを使用するしかない場合もあると思われます。
しかし、大多数のワンちゃんの外耳炎で、ブドウ球菌が外耳炎を悪化させる要因となっている場合には、ニューキノロン系の抗生剤が第一選択ではないですし、5日から7日から使用しても外耳炎が改善しない場合には、その点耳薬の使用を中止した方が良いです。
耐性菌を蔓延させないためには、漫然と抗生剤を含む点耳薬を使用しないことがとても大切だと思われます。
当院で「アトピー性外耳炎」に使用している点耳薬を使用しても、外耳炎の症状(発赤)は完全に改善しませんでした。
そのため、『外耳炎の根本的な原因』を調べなおすことにしました。
『1年中』外耳炎の症状が右耳だけに出ていることから、
② 食物アレルギー
を疑いました。
食物アレルギー用の血液検査を行って、「食物アレルギー」であることがわかりました。
【治療】
外耳炎の『根本的な原因』である「食物アレルギー」に対しては食物アレルギーの血液検査で調べて判明して適切なアレルギー食を使用しました。
2か月後には、外耳炎の症状は改善しました。
今回の外耳炎のワンちゃんは、
『1歳未満』から
『1年中』右耳の外耳炎を繰り返していました。
点耳薬を使用すると一旦は症状が改善しますが、点耳薬をやめるとすぐに外耳炎の症状がぶり返していました。
『繰り返す外耳炎』の『根本的な原因』は
① アトピー
② 食物アレルギー
③ 耳ダニ
④ ホルモンバランスの崩れ(甲状腺機能低下症など)
⑤ 腫瘍などの異物
『1歳未満』から外耳炎の症状が『1年中』出ていることや、
当院で使用している『アトピー性外耳炎』のワンちゃんに使用しているお薬を使用しても、症状が完全に改善されないことから、
②『食物アレルギー』
を疑いました。
そして、食物アレルギー用の血液検査を実施して、『食物アレルギー』
と診断しました。
そのため、今回の外耳炎は「食物アレルギー性外耳炎」と診断しました。
「食物アレルギー」に対する食事療法で一旦は症状は改善しました。
今後、季節の変わり目(春や秋など)になって、「アトピー性の外耳炎」が併発してこないか注意していきます。
食物アレルギー用の血液検査は、検査費用も高く(当院では約4万円かかります)、食物アレルギーの血液検査の必要性には賛否両論あります。
しかし、今回のワンちゃんのように、食物アレルギーの血液検査を実施した結果、最適なアレルギー食を選択できることで、今回のように、【アトピー性外耳炎】用の点耳薬を使用しても、改善しなかったワンちゃんの耳の症状が良くなることも多いです。
『繰り返す外耳炎』の『根本的な原因』が、アトピー、食物アレルギー、耳ダニ、ホルモンバランスの崩れ(甲状腺機能低下症)、腫瘍などの異物の場合には、その原因を治療することが大切です。
同じように外耳炎や皮膚病で悩まれている飼い主様は、一度当院までお問合せください。