【耳科】犬のアレルギー性外耳炎治療|つくば市のうめぞの動物病院 NEW
茨城県つくば市・土浦市・牛久市・つくばみらい市・阿見町の皆様、こんにちは。
茨城県つくば市にあるうめぞの動物病院です。
今回は、なかなか治らない繰り返す外耳炎、皮膚炎について、病気の症状や原因、治療法について解説していきます。
当院では、犬の外耳炎、皮膚病の治療を行っておりますので、お悩みの場合は一度ご相談ください。
【症例】
キャバリア、5歳、避妊済みメス
【これまでの経過】
元々、1歳頃より太ももの外側の毛をかじり続けて、毛が短くなったいたようです。
オヤツや歯磨きガムをやめるなどして、太ももの外側の毛をかじる症状が軽減したようです。
また、外耳炎を繰り返していて、点耳薬を使用すると一旦良化するも、外耳炎を繰り返すため、セカンドオピニオンで当院を受診されました。
【診断のポイント】
外耳炎を繰り返し起こしていて、耳道や耳介には、細菌や、マラセチアというカビが増殖して多く認められます。
今回のワンちゃんも耳道や耳介に細菌やマラセチアが認められました。
しかし、『繰り返す外耳炎』の『根本的な原因』は細菌や、マラセチアではありません。
『繰り返す外耳炎』の『根本的な原因』は
① アトピー
② 食物アレルギー
③ 耳ダニ
④ ホルモンバランスの崩れ(甲状腺機能低下症など)
⑤ 腫瘍などの異物
などが挙げられます。
そのため、今回のように外耳炎を繰り返し起こしている場合には、細菌や、マラセチアに対しての抗生剤や、抗真菌剤を用いた治療だけを行うのではなく、外耳炎の『根本的な原因』を見つけて、その『根本的な原因』も治療する必要があります。
若い年齢から外耳炎を繰り返していることから、アトピー性外耳炎や、食物アレルギー性外耳炎などを中心に外耳炎の『根本的な原因』を調べていく必要がありました。
食物アレルギー用の血液検査を行って、「食物アレルギー」が併発していることがわかりました。
また、季節の変わり目にも症状がより悪化するため、アトピー性外耳炎も併発していると考えました。
【治療】
外耳炎の『根本的な原因』である「食物アレルギー」に対しては食物アレルギーの血液検査で調べて判明して適切なアレルギー食を使用しました。
また、「アトピー性外耳炎」の治療としてステロイドの点耳薬を使用して
2か月後には、外耳炎の症状は改善しました。
また、体も痒がる症状があるため、アトピー性皮膚炎用の注射であるサイトポイントと、ステロイドの点耳薬を週2回点耳して、症状をコントロールしています。
今回の外耳炎のワンちゃんは外耳炎を起こすたびに、点耳薬を用いることで一旦は症状は改善していました。
しかし、点耳薬を用いてもすぐに、外耳炎を繰り返している状態で、耳道内が狭窄している状態でした。
また、1年中外耳炎の症状を繰り返しているため、「食物アレルギー」の併発が考えられました。
血液検査の結果、「食物アレルギー」が基礎疾患で外耳炎を引き起こしていることがわかりました。
「食物アレルギー」に対して食事療法を行うと同時に、「アトピー性外耳炎」に対する治療を併用することで、症状は改善しています。
今回のワンちゃんのように、はじめはアトピーが原因で、季節の変わり目に外耳炎を起こしていて、その際に外耳炎に対する外用薬(点耳薬)を用いて治療すると良化するワンちゃんは多いです。
その後、今までのように外用薬(点耳薬)を用いて治療していても、外耳炎を繰り返す場合には、細菌やマラセチア以外の『繰り返す外耳炎』の『根本的な原因』を見つける必要があります。
『繰り返す外耳炎』の『根本的な原因』が、アトピー、食物アレルギー、耳ダニ、ホルモンバランスの崩れ(甲状腺機能低下症)、腫瘍などの異物の場合には、その原因も治療することが大切です。
同じように外耳炎や皮膚病で悩まれている飼い主様は、一度当院までお問合せください。