【獣医師が解説】ノミ・マダニのリスクと効果的な予防法｜つくば市のうめぞの動物病院
茨城県つくば市・土浦市・牛久市・つくばみらい市・阿見町の皆様、こんにちは。
茨城県つくば市にあるうめぞの動物病院です。
ワンちゃんやネコちゃんを飼われている皆様、ノミやマダニによる健康被害についてご存知でしょうか？
今回は、ノミやマダニがもたらす危険性や、それを防ぐための対策について詳しくお話しします。
大切なペットと安心して過ごせる日々のために、ぜひ最後までお読みください！
ノミ・マダニの基本知識
ノミ
小さな寄生虫で、犬や猫にうつると、その血を吸うことで貧血やアレルギーを引き起こすことがあります。
また、猫はグルーミングすることでノミを食べてしまい、消化管内に瓜実条虫などの寄生虫が感染することがあります。
マダニ
草むらに生息し、刺咬部位に炎症を起こすだけでなく、
人も感染して、日本紅斑熱やSFTS（重症熱性血小板減少症症候群）といった致死率が高い感染症や、バベシア症などに感染することがあります。
つくば市でのノミ・マダニのリスク
つくば市は緑が豊富にある地域です。
そのため、お散歩中にマダニに感染することが多いです。
また、猫ちゃんが歩いている場所であればノミがうつることもあります。
ワンちゃんはお散歩中に草むらに頭を入れることが多いので、目の周りなど顔まわりや、足にマダニがついてしまうことが多いです。
2022年に茨城県在住の方がマダニに噛まれた際に感染した感染症で亡くられました。
オズウイルスというウイルスに感染したことが原因でした。世界で初めて人がオズウイルスに感染したことが報告された事例でした。
このオズウイルスだけでなく、日本紅斑熱やSFTS（重症熱性血小板減少症症候群）といった様々な感染症が、
マダニを介して犬や猫だけでなく、人にもうつって死に至ることがあるため注意が必要です。
ノミ・マダニが引き起こす病気
ノミが原因で起こる病気
・ノミアレルギー性皮膚炎
・瓜実条虫（寄生虫病の一種）
マダニが原因で起こる病気
・バベシア症
・日本紅斑熱
・SFTS（重症熱性血小板減少症症候群）
ノミ・マダニの予防方法
家庭でできる予防
・草むらなどマダニがついてしまう場所に極力入らないようにする
・飼い主様もマダニに噛まれないように、草むらには極力入らないようにする。
・また、草むらに入る場合には長ズボンをはくなど肌の露出を控えてマダニに噛まれないようにする。
動物病院での予防
⚪︎経口タイプのノミ、マダニ駆除剤や、場合によってはスポットタイプのノミ、マダニ駆除剤を処方しています。
⚪︎当院で処方している経口タイプの駆虫薬は、マダニがついてから24時間で100%近くマダニが駆除できます。
⚪︎一方、多くのスポットタイプの駆虫薬だとマダニがついてから、48時間（?2日）で駆虫出来ると説明書に記載されています。
うめぞの動物病院のノミマダニ予防
当院では、ネクスガードなどの経口タイプの駆虫薬をオススメしています。
マダニの駆虫期間としては、1年中（1月〜12月）の駆虫をおすすめしております。
（暖冬になってきたため、最も寒い1、2月でもマダニが犬につくことがあるためです）
当院は、ネクスガードなどのノミやマダニだけでなく、フィラリアも予防できるオールインワンの予防薬（ネクスガードスペクトラ）を採用しております。
そのため、5月〜12月のフィラリア予防期間には、ノミやマダニと一緒にフィラリア予防もできるオールインワンのネクスガードスペクトラをおすすめしております。
また、1月〜4月はノミ、マダニを駆虫できるネクスガードをおすすめしております。
ノミ・マダニに関するよくある質問
Q.1ノミ・マダニ予防薬を使うタイミングはいつが良いですか？
A.当院では、1年中（1月〜12月）の駆虫をおすすめしております。
Q2.予防薬を毎月使っているのにノミやマダニが見つかったことがあります。なぜですか？
A.正確には、ノミや、マダニが食いつくのを「予防」するのではなく、
食いついたノミや、マダニを「駆除」する薬になるため、毎月投薬されていても、ノミ、マダニが食いつくことはあります。
しかし当院で処方しているネクスガードでは、ノミに関しては、6時間以内に100%駆除できます。また、マダニに関しては、24時間以内に100%近く駆除できます。
ノミ・マダニが発見されたときの対応方法
自宅でできる応急処置
⇨マダニを無理に引っ張ると口が残ることがあるため、マダニを無理に引っ張らずにかかりつけの動物病院にお問い合わせ下さい。
動物病院での処置内容
⇨病院によって異なりますが、マダニが食いついた場合には、マダニをピンセットなどで除去することがあります。
⇨当院で処方しているネクスガードは、投与後12時間後には、93.4%マダニを駆除できます。
まとめ
ノミ・マダニに咬まれると、犬や猫だけでなく、人も命に関わる様々な感染症に感染することがあるため、ノミや特にマダニに噛まれないように注意する必要があります。
当院では、ノミやマダニに咬まれた時に、短時間で駆除することができるネクスガードを1年中（1月〜12月）与えることをおすすめしております。