乳歯遺残・歯科・犬・猫
乳歯遺残とは、永久歯が生えてきても乳歯が残って生えてしまうことです。
トイプードル・チワワ・ポメラニアンなどの小型犬に多く見られます。
乳歯は生後4か月~5か月頃から前歯⇒奥歯⇒犬歯の順番に乳歯から永久歯に生え変わります。
その場合、人の歯と同様に永久歯が生える頃になってくると、乳歯の根っこが溶けてグラグラしてから永久歯が生えてきます。
しかし、乳歯遺残の場合には、永久歯が生えてきても乳歯の根っこが溶けずに永久歯と乳歯が並んで生えてしまいます。
下の写真では、赤丸が残ってしまっている上下の犬歯です。
そして、乳歯を抜いた後の写真です。
抜歯した乳歯の犬歯は下の写真のように根っこが溶けずに残っていました。
乳歯遺残があると、歯垢がつきやすくなるため、将来的に歯周病になりやすくなると言えます。
そのため、当院では6ヶ月齢ごろに去勢手術や避妊手術をおこなう子で、乳歯遺残が起きている場合には、去勢手術や避妊手術を行う時に同時に残存している乳歯の抜歯をおすすめしています。